足首を回すだけで末端からどんどん温まるコンディショニングトレーナー 有吉与志恵氏
足首回しは、手の指と足の指をからめ、足指の根元まで手指をギュッと入れた状態で足首を回すリセット法です。足指の根元までしっかり手指を入れるということが、末端を温めるポイントです。
足指の間など、身体の末端部分には、動脈と静脈がバイパスのように直接つながっている場所があります。ここは、動静脈吻合と呼ばれています。足指の根元まで手指を入れて足首回しをすると、この動静脈吻合のまわりの筋肉が刺激され、筋繊維の間に隙間ができます。その結果、血行がよくなり、動脈から静脈への血流がスムーズに移動できるようになります。血行がよくなれば、当然のことながら冷えも改善されるのです。また、ここには毛細リンパ管も集まってきているので、血液とともに身体の老廃物や余分な水分を一気に流すこともできます。ですので、足指の根元を刺激しながらの足首回しは、この動静脈吻合とリンパを同時に刺激できる、冷え対策に最適なリセットだと言えます。
それから、足首回しをすることで、ふくらはぎやすねの筋肉をリセットすることもできます。この筋肉は、下肢に溜まってくる老廃物などを押し流すポンプの役割をしています。足首を手で回して動かされることで、これらの筋肉の筋膜と筋繊維の間、そして筋繊維同士の間にも隙間が生まれ、血流が改善されます。
動静脈吻合とリンパの流れをよくすることに加え、下肢の血流改善は、脚全体の冷えを改善する必殺技と言えます。足首回しを行えば、足先と下半身がすぐにポカポカとしてくることを感じられますよ。
SNS