般若心経では「空」を説きますが、日本的宗教観はむしろ「有」を重んじます。すべてが満ちている、すべてが整っている──そんな世界観です。日本人は古来より、病気や不幸は「罪・穢れ」が原因と考え、それを祓うことで本来の清らかな状態に戻ると信じてきました。滝行で唱える「六魂清浄」は、まさに心身の曇りを洗い流す儀式です。これは自己否定を取り除き、本来の自分に戻るためのプロセスとも言えます。日本の宗教観は“欠けているから埋める”のではなく、“すでに満ちている自分に戻る”という発想。これは現代の精神世界にも通じる、非常に先進的な考え方なのです。



























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